有害化学物質による土壌や地下水汚染が問題になっている、一方で、土壌や地下水中では、汚染物質の分解や消失も自然に起こっている。これによって自然に汚染量や毒性が減少したり、移動・拡散し難くなったり、許容範囲まで汚染物質が減少したりする。自然減衰プロセスには、微生物分解、拡散、希釈、吸着、蒸発、化学的あるいは微生物による固定化、分解などによって起こる。これらの自然減衰プロセスのなかで、微生物分解の寄与が最も大きいと言われている。我々のグループでは、微生物が生産する酵素による汚染物質の固定化について研究を行ってきた。